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ライトノベル『夏のトンネル、さよならの出口』レビュー

ライトノベル『夏のトンネル、さよならの出口』レビュー

この記事では、『夏のトンネル、さよならの出口』のあらすじや登場人物、レビューについて紹介しています。

購入を迷っている方はぜひご覧ください。

夏のトンネル、さよならの出口とは?

ライトノベル『夏のトンネル、さよならの出口』レビュー

ガガガ文庫史上初!!ガガガ賞と審査員特別賞をダブル受賞した作品。

著者は八目 迷でこの作品がデビュー作です!!

イラストはくっかが担当するソフトSFの青春ライトノベル作品。

2019年7月に小学館ガガガ文庫で刊行されています。

あらすじ・スト―リー

舞台は、海に面している田舎町の香崎。

この町には、おとぎ話のような都市伝説がありました。

それは、ウラシマトンネルにまつわる話で、そのトンネルをくぐると欲しいものが何でも手に入り、その代わりに歳をとるというものです。

主人公の塔野カオルは高校2年の夏に、偶然この噂話を耳にするのでした。

その日の夜、彼はそのトンネルらしきものを偶然目にするのです。

その時、ふと彼は5年前幼くして亡くした最愛の妹のことを思い出します。

このトンネルをくぐれば妹を取り戻せるかもしれないと、一筋の望みを掛けてトンネルを調べてみることにするのです。

その様子を影から見ていたのは、転校生の花城あんず。

彼女にもまた望むものがありました。

そこで、2人で協力することになり、物語が進み始めます。

主な登場キャラクター

魅力的な登場人物を紹介します。

塔野カオル

塔野カオル

主人公で田舎に住む高校二年生。

妹を若くして亡くし、同時に母もいなくなってしまう。

そこから、父との関係も悪化し居場所をなくしている。

花城あんず

花城あんず

東京から来た黒髪ロングの清楚で美人な転校生。

冷たい印象で友達と仲良くなるつもりもない。

しかし、ふとしたきっかけでカオルに興味を持つ。

加賀翔平

加賀翔平

カオルの友人で長身・短髪、スポーツマンのような風貌をしているが、実際はインドア派で書道部に所属している。

川崎小春

川崎小春

クラスで一番の美人で女王様タイプ。

カオルのクラスメイトでカオルをパシリとして使う。

夏のトンネル、さよならの出口のレビュー

夏のトンネル、さよなら出口

時空を超える不思議なトンネルで巻き起こる、不思議な青春物語のレビューを紹介!!

八目 迷さんのデビュー作

作者さんのデビュー作ということで、ワクワクしながら読ませていただきました。

デビュー作とは思えないほど繊細で、丁寧に登場人物の心情が描写されていました。

この物語はトンネルを題材に、何かを失った人たちが、時間を代償に失ったものを求めるという物語です。

主人公が始めは少しのつもりだったのが、気づけば現実では1週間が過ぎ去ってしまいます。

それが、わかっていてもなお、足を運んでしまうカオルの気持ちも理解できるため、読んでいてこの先どうなるのかと心配とドキドキとで思わず一気に読んでしまいました。

主人公のカオルがこのまま、時空を超えたトンネルの世界で過ごすのか、それとも現実の世界で生きる意味を見出して戻ってくるのか、ぜひ最後まで読んで欲しい作品です。

高校生の青春の夏物語

田舎の町のひと夏に起こる、主人公が不思議なトンネルと転校生に出会う物語。

まさに高校生の青春を描いた作品です。

転校生のあんずと小春の関係や、後半にはあんずがカオルに惹かれている様子などは、とても可愛らしく青春時代を思い出させてくれました。

登場人物の心理描写が事細かに描かれており、学生時代ならではの悩み、迷い、葛藤などを抱えながらも一生懸命に大人になろうとしている姿に思わず応援したくなりました。

また、詳しくは言えませんが全てが繋がるラストシーンの後もしばらく余韻に浸ってしまいました。

まとめ

ライトノベル『夏のトンネル、さよならの出口』はライトなSFや青春のボーイ・ミーツ・ガールの物語が好きな方には、ぜひとも一度は読んでもらいたい作品です。